戦国時代末期の日本を舞台に、

幾多の英雄を暗殺するために密かに育てられた「あずみ」という女の子が主役です。

何も知らない少女時代から、社会に触れあっていくなかで、

精神的に成長していく姿をみているのも面白いストーリーになっています。

 

使命への絶対的な覚悟

あずみ第1卷でいきなりの衝撃的なシーン。

主役だと思われていたメンバー同士が殺し合い、半数が命を落とすのです。

これまで十年近く共に生活し、修行してきたメンバーたち、

彼らの頭の中には師である「小幡月斎」の言葉だけがあり、外界での活躍に胸を躍らせていました。

その最後の試験がこの仲間同士の殺し合いです。

 

「この先、おまえたちに与えられていく使命は、全て過酷なものとなるであろう。

・・・略・・・今、組んだ者同士、殺し合うのだ!!

この戦いに敗れて死ぬ者は元より、この先の使命を果たす素質が無かった者。

また、好きな友を殺せないような心弱き者も、

同じく、これから先の使命を果たして行くことはできぬ!!」

 

疑問も感じることなく、使命を果たすために仲のよかった友を討ち果たすのです。

大きなことに挑戦するためには、相応の覚悟と犠牲が必要なのかもしれません。

残ったメンバーは「枝打ち」という

江戸幕府の脅威となる者たちを密かに討つ使命を与えられていきます。

 

使命のために自分を犠牲にする精神

成長していくあずみたち、やがて大阪城の豊臣秀頼に捕らえられます。

「あずみ」と「うきは」は生き残りをかけて殺し合うように命じられます。

しかしこのとき、二人には自我が芽生えており、

使命を果たすために仲間を殺すことに抵抗を覚えていました。

第5卷でうきはがとった行動とセリフです。

 

「だめだーっ、あずみを死なせるわけにはいかん・・・」

実戦で使用した刀には「刃切れ」というかすかな割れが生ずる。

この、刃切れの有る箇所の峯を、一点に打ちつけると、刀は一番折れ易い。

 

うきははあずみを生かすために自らの刀に細工をし、一撃のもとに斬られて死ぬのです。

ただ言われた通りに動くのではなく、

使命を果たすために自らを犠牲にする覚悟を自分自身で決めたのです。

この瞬間に私は、あずみたち個々の成長とともに、

組織が結束し強まった感覚を受けました。

 

その後、仲間全員を失ったあずみは仲間たちの思いを胸に、

独り過酷な使命を果たして行くのです。

 

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